人間の体は細胞からできて、その中多数がん細胞も含まれますが、健康な免疫に制御される。がん予防するには免疫システムを強化する3つのアドバイスを勧める。
アメリカ国立がん研究所の定義では、癌はがん細胞が無制限に増殖・分裂し、周囲の臓器に浸潤する可能なプロセスを言う。がん細胞は、血流やリンパ系などを通して他の部分に転移する。

がんの発生の原因は様々。正常な細胞は遺伝子の欠陥や変異によってがん細胞に変化する。感染病・環境汚染・悪い生活習慣、食生活などは細胞のDNAの異常を起こし、がんが発生する要因である。
人間の生活において、誰でも多少上記の原因でがん発生のリスクを負う。しかし、健康な体・免疫システムを通して、異常な細胞(前癌細胞またはがん細胞)の成長や拡大を抑えたり、それらを死滅させたりする。

Keith Scott-Mumby博士は、次のように述べています「私を含む多くの方は、基本的にがんが免疫システムの疾患だと認識する。特に私たちの現代の世界では、非常に多くの毒物が存在し、細胞の損傷や異常変化を防ぐ方法は無い」。
「しかし、健康な免疫システムはそのことができる。異常な細胞を捕まえ速やかに死滅させる。よって、できるだけ免疫力を高めることが重要。良い栄養食品を知るべきだと思う」

がん細胞について知っておくべき5つの重要なポイント。
1.ヒトの体の中にはがん細胞が存在する。これらのがん細胞は数十億単位に増殖・成長するまで一般の検査で検出されない。
2.がん細胞は一生涯に約6〜10回体内に発生する。
3.免疫システムが健康であれば、がん細胞が死滅し、腫瘍の増殖が妨げられる。
4.がんになった場合の原因はその人が深刻な栄養不足・環境汚染又は悪い生活習慣・食生活に罹れる。
5.がんと闘うため効果的な方法は、がん細胞の成長に必要な栄養を提供しないことで断食させる。

3つの重要な原則でがん細胞を殺す

1. がん予防のための食事
健康的な食生活で免疫力を高めることは何よりも良い方法である。それで、貴方は「がん予防のために健康的な食生活をしているのか?」を自問してみてください。下記に重要なポイントを述べる。

  • 野菜、新鮮な果物、穀物、食物繊維の多い食品などをよく取ること。
  • 抗酸化作用のある食品をよく食べましょう。次の果物は豊富な抗酸化物質を持つ。
  • さらに、ビタミンA(人参、パパイヤ、トマト、サツマイモ、カボチャ)、ビタミンC(オレンジ、チェリー、キウイ、イチゴ)、ビタミンE(アボカド、パパイヤ、カシューナッツ、ピーナッツ、ヒマワリの種、アーモンド)が多く含まれる果物と野菜は、がんを防ぐのに役立つ強力な抗酸化作用を持つ食材。
  • ビタミンDを補給する事。
ビタミンDは体の免疫システムに「万能効果」を持つため、他のビタミンよりも重要な役割を果たす。生物学的効果は、体内の3000個以上の遺伝子の発現に関連する。
ビタミンDは骨を丈夫にする役割の他、多種多様な感染症やがんの予防に効果があったことについて科学的に明確された。
体内のビタミンDの90%以上は、日光を浴びることによって皮膚で合成される。 残りが食事から取れるが、日常の食事だけでは不足だと言われている。
BMC Infectious diseases誌に掲載されたベトナム中央軍隊病院108とテュービンゲン大学(ドイツ)の最近の研究によると、健康な人の約90%がビタミンDを欠いているという。 (ビタミンD血中濃度<30ng / ml)。
この研究でB型肝炎を持つ患者においてビタミンD欠乏症と肝臓の間に強い関連があることが分かった。よって、最も簡単な方法は、毎日10〜20(µg /日)のビタミンDを全年齢に補給すること。
砂糖や甘いものは腫瘍の成長に良いので、たくさん食べないこと。腫瘍の成長に必要な物はタンパク質ではなくグルコースなのでがんの患者は健康を維持するため肉からタンパク質を取る必要がある。ただし、赤身の牛肉や豚肉の代わりに鶏肉や魚を食べるべき。

2. 運動量を増やす
これは免疫システムを強化するため、誰でも簡単にできる大事なポイントです。140万人以上を対象としたアメリカ国立癌研究所の研究によると、適度な運動を続けることで一般的な13種類のがんのリスクを減らすことができる。
体の運動とがんのリスク低下の関連について、以下のメカニズムによって解説される

²  免疫システムを高めて、感染の発生や拡大を抑える。
²  運動するのは代謝を高め、循環を改善し、すべての組織に酸素を輸送するのに役立つ。酸素はがん細胞を破壊できるので、がん細胞は高濃度な酸素環境で成長できない。
インスリン、エストロゲン、腫瘍成長因子(growth factors)などのホルモン濃度を下げることで癌の形成と成長に密接に関連を示す。


  • 体重管理、肥満防止:肥満は多くのがん、代謝障害及び心臓疾患などの主要な危険因子である。肥満は毎年約50万例のがんに関係があると診断される。
  • 肝臓、腎臓、腸などの臓器への血流をよくすることでがんになる因子の老廃物や毒素を効果的に排除できる。
3. アンチエイジング、エネルギー回復と健康な生活習慣
Ÿ  仕事と休息の適切なバランスを取って、ストレスを解消する。バランスの取れた食事、適度な運動、質の良い睡眠など日常的な心がけで、仕事の疲れから回復し、免疫システムを高めることでがん細胞の発生や成長を抑える。
Ÿ  タバコとアルコルをやめましょう。また農薬、除草剤などの毒物に近づかない方が良いです。放射線源の接触を控え、必要な場合のみX線を受けましょう。 特に異常な臭いやカビがあるときは、安全性と品質の面で信頼できない食品を食べないでください。
Ÿ  ウイルス性肝炎、ヒトパピローマウイルス(HPV)などの感染症に対する予防接種を受けましょう。これがベトナムでは肝臓がんと子宮頸がんの一般的な原因なため。
参照文献:
1. Holick MF and Chen TC. Vitamin D deficiency: a worldwide problem with health consequences. Am J Clin Nutr. 2008
2. Nghiem Xuan Hoan et al. Association of vitamin D deficiency with hepatitis B virus - related liver diseases. BMC infectious diseases 12/2016
3."Moore SC, et al. Leisure-time physical activity and risk of 26 types of cancer in 1.44 million adults. JAMA Internal Medicine. May 16, 2016"
4. Winzer BM, Whiteman DC, Reeves MM, Paratz JD. Physical activity and cancer prevention: a systematic review of clinical trials. Cancer Causes and Control 2011; 22(6):811-826. [PubMed Abstract]
5. Melina Arnold et al. Global burden of cancer attributable to high body-mass index in 2012: a population-based study Lancet Oncology November 26, 2014